本題に入る前に、まず接客マナーとはどのようなものかしっかり把握しておきましょう。
接客マナーとは、文字通り接客を行う上で最低限必要となるマナーのことを言います。ここで1つ確認しておきたいのは、マナーとルールは全く異なるものということです。
マナーは直訳すると「作法」という意味になります。他者を気遣う行為を形式化したもの、と考えてよいでしょう。ルールは「規則」です。道路や空港、映画館などの公共の場はもちろん、会社でも当たり前のように設けられています。
「じゃあ接客マナーは❝マナー❞に括られるから、必ずしも守らなくていいんじゃないの?」と思う人もいるかもしれません。それは大きな間違いです。
接客マナーは、お客様と良い関係を築く・保つための大事な行為です。行うかどうかで、自分や自分が勤めている会社への印象が大きく変わります。
そこで、接客マナーに関するノウハウを内容別にまとめてみました。ぜひ目を通して実生活に取り入れてみてください。
接客マナーにおいて、言葉遣いや表情はとても重要なものになります。
ただ、正しい言葉遣いを使いこなせるようになったとしても、言葉の内容に見合った表情や対応をしていなければ何の意味もありません。
「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」など、コンビニやスーパーでよく聞こえるこの言葉。果たしてどの程度の割合の従業員が、お客様の目を見て、かつ心を込めて言っているでしょうか。
回転率が早い小売業のお店などは、「いかに場を早く回すか」ということに意識がとらわれがちなので、ついつい接客が疎かになりがちです。それだとお客様に嫌悪感を与えますし、またお店にとっても機会損失につながる恐れがあります。
これらのことから、販売業は接客マナー研修を設けるべきである、ということが言えます。
売上の良し悪しは会社の規模で左右する、ということは決してありません。中小企業の会社や個人経営の規模の小さな店舗でも、売上を伸ばし続けているところはごまんと存在します。
そのような会社の多くに共通している部分、それこそが接客マナーの徹底なのです。売上の良い会社は、お客様一人一人に対してマナーを守った丁寧な接客を行っています。その行為がリピーターを生み、売上向上につながるのです。
接客マナーを徹底すれば、売上を大きく上げられます。新人社員研修を通して接客マナーを学ぶか学ばないかによって会社の売上が大きく左右する、と言っても過言ではないのです。
接客マナーは、決して販売業だけに勧められるものではありません。幅広い業種に活かせられますし、実際多くの業種が新人社員研修を通して接客マナーを教わっています。
IT・通信業
近年急激に増加傾向にあるIT・通信業。関連会社との情報交換の場や顧客の獲得などで接客を行うことも少なくないため、接客マナーを学ぼうとするところが増えています。
金融業
金融業は接客ありきの業種と言ってもおかしくありません。少し固いイメージがある業種だからこそ、言葉遣いや表情、相手の話を聞く姿勢などを学ぶ必要性があります。それが顧客満足度につながります。
観光業
国内だけでなく外国籍のお客様を相手にすることも多い観光業は、マナーだけでなく他国の文化や宗教なども視野に入れた接客を行わなければなりません。ホテル業も同様で、特に高級ホテルのようなところは一段階上のレベルの接客マナーを学びます。
医療・福祉業
病院や老人ホームのような場所は、患者が安心して施設を過ごせるような対応を心がけなければなりません。もちろん患者だけでなく、医療機器や施設を出入りする業者に対しても丁寧な対応をする必要があります。
製造業
あまり関係ないように思えるかもしれませんが、現場以外の場所ではお客様となる相手と頻繁にやり取りを行っています。管理職クラスになると他会社とやり取りをする機会も増えてきます。
上に挙げたのはほんの一例で、他にも運輸業や建設業、そして官公庁までもが接客マナーの会得に積極的です。「自分の会社・業種に接客マナーは必要ない」ということは決してありません。受けておくに越したことはないのです。
2020年、ここ日本の東京でオリンピックが開かれることが決まりました。それに伴い、現在多くの会社が外国人旅行客への接客を強化しています。
接客マナーを含む新人社員研修の内容はその業種によって細かく違ってきますが、研修会者は業種やレベルを多岐に用意していることもあり、それぞれの会社が着実にレベルアップを図っているようです。
接客で重要なのは、お客様が求めてものをスムーズに提供することです。そのときの言葉遣いや表情、動きなどは、「最低限守るべき行為」です。その上で柔軟にお客様に対応するのが「良い接客」です。
接客研修では、店側だけでなく、お客様側からの視点も合わせた両者の視点から考えた接客の在り方を教わります。そこでのポイントは以下の通りです。
接客研修では、この4つのポイントを中心に様々なことを教わります。どれもどのような業種・お客様に置き換えても通じるものなので、研修終了後からすぐに効果を得られるはずです。
接客研修は、主に以下のような流れで進んでいきます。大まかな流れとその中で行われる主な概要を見てみましょう。
名目 | 主な講義内容 |
---|---|
①接客を行う上での心がけ |
①理想の接客のあり方【座学】 ・理想の接客のあり方を考える→その接客を今自分ができているかどうかを考える |
②初歩的な接客トレーニング |
②接客開始【シミュレーション】 ・声掛けの練習 ・お辞儀と笑顔の練習 【座学】身だしなみについて |
③顧客満足度を高めるためのトレーニング |
③おもてなし【座学】 ・柔軟かつ臨機応変な対応 ・お客様からの合図に気付くことの重要性 |
④対応力を高めるためのトレーニング |
④接客マニュアルの応用【座学】 ・マニュアル通りの接客のメリットデメリット ・機転を利かせたアドリブ事例 |
⑤改善点の洗い出し |
⑤改善点の洗い出し ・改めて最高の接客とはどのようなものか考える ・最高の接客をこなすのに必要なものを考える |
業種に関係なく、組織に属するスタッフは全員会社が設けている目的を共有し、またサービスを提供する姿勢を整えておく必要があります。これは接客にも言えることで、接客時のマナーや態度に統一性がないと、お客様は戸惑いや嫌悪感を示し、最終的に離れていってしまいます。
新人研修や接客研修を会社の一スタッフに任せた場合、そのスタッフが研修役から移動して別のスタッフが受け持つようになったら、どこかで「ズレ」が生じてしまいます。それは統一化を崩す原因になり得ます。
しかし一貫してプロに任せておけば、1つの接客マニュアルを全スタッフに徹底的に教えこむことができます。
プロによる接客研修、それはお客様へ安心感を届けるために必要な研修でもあるのです。
せっかく接客研修を受けたのに、それを使いこなせなければ意味がありません。教わったことを忘れたり自分流に改変したりするのは論外です。それを回避するための方法として、企業による接客の定期チェックというものがあります。
1週間ごと、または1ヶ月ごとに接客研修で教わったことの復習やテストを実施し、頭や体にしっかり根付いているかチェックするというもので、これを行うことで接客におけるサービス品質の維持及び向上が望めます。
自社の人間がチェックするのも良いですが、外部の人間からのチェックを受けるのも効果大です。
接客の心得を会得し、それを実践してお客様からの満足度や信頼を得続けているスタッフは、会社として高く評価すべきです。会社の売上貢献はもちろん、後輩や部下にとっても模範的な良いスタッフ像となるからです。
社内で表彰制度や評価制度を設けるのはもちろん会社側ですが、スタッフの評価はお客様から頂いたものを元に統計を取っていきましょう。会社経営はお客様ありきで成り立つからです。
スタッフ全員、誰が表彰されてもおかしくない会社をつくるには、やはり接客研修が最も効果的です。研修会社に接客研修を依頼し、スタッフ全員が会社やお客様にとって理想の接客の在り方を把握し、それを実行するようになれば、きっと「良い会社」になるはずです。
プログラム の柔軟性 |
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